情報処理技術者試験
基本情報・応用情報取りたい大学生用まとめ
公開日:
2021/07/16
基本情報・応用情報取りたい大学生用まとめ

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初心者向け記事です。全てが厳密じゃないと満足できないゴリゴリエンジニアはブラウザバック推奨です。

1.はじめに

こんにちは、NEGIです。

さて突然ですが、あなたは基本情報・応用情報といった言葉を聞いたことがありますか?

どちらも情報系の試験なのですが、一般には馴染みが薄いですしなかなか概要をつかみにくいこともあるかと思います。そこで合格者の視点からそれぞれの概要や難易度、勉強法や取る意味などを簡単にまとめました。

2.それはなに

基本情報技術者試験応用情報技術者試験とは、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。略して基本情報(FE)、応用情報(AP)などと呼ばれたりしています。

そもそもIPAが実施する情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験は下のような区分に分けられており、試験内容や難易度が異なります。

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そのなかで基本情報・応用情報は基礎的で幅広い内容を扱う試験という位置づけになっています。以降でより具体的に説明していきます。

3.基本情報技術者試験

基本情報技術者試験の定める対象者像は

高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者

となっています。つまり(名前の通り)ITの基本的な知識を問うイメージですね。

試験概要・出題分野

(nnskn君の記事がよくまとまっていたので参考にしています。)

試験時間・出題形式・出題数(解答数)

午前 午後
試験時間 150分 150分
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 多肢選択式
出題数
解答数
出題数:80問
解答数:80問
出題数:11問
解答数:5問

午前は

  • テクノロジ系:50問
  • マネジメント系:10問
  • ストラテジ系:20問

が出題されます。

午後は

  • コンピュータシステムに関すること
  • 情報セキュリティに関すること
  • データ構造及びアルゴリズムに関すること
  • ソフトウェア設計に関すること
  • ソフトウェア開発に関すること
  • マネジメントに関すること
  • ストラテジに関すること

から出題される11問のうち5問を選択します。(情報セキュリティは必須)

午前午後いずれも100点満点中60点以上得点することで合格となります。くわしくはシラバスを参照してください。

受験料・日程・方式

  • 受験料:5700円7500円(令和3年度秋期試験より値上げ)
  • 日程:春・秋の一定期間
  • 方式:CBT方式

最近CBT方式での受験に変更になりました。今までよりも柔軟に受験できるようになっていそうですが、僕自身が以前の試験方式で受験しているためあまり詳しくはないので各自調べるようにお願いします。

4.応用情報技術者試験

応用情報技術者試験の定める対象者像は

高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者

となっています。基本情報よりは一歩踏み込んだ知識が要求されています。

試験概要・出題分野

試験時間・出題形式・出題数(解答数)

午前 午後
試験時間 150分 150分
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 記述式
出題数
解答数
出題数:80問
解答数:80問
出題数:11問
解答数:5問

午前は

  • テクノロジ系:50問
  • マネジメント系:10問
  • ストラテジ系:20問

が出題されます。

午後は

  • 経営戦略に関すること
  • 情報戦略に関すること
  • 戦略立案・コンサルティングの技法に関すること
  • システムアーキテクチャに関すること
  • サービスマネジメントに関すること
  • プロジェクトマネジメントに関すること
  • ネットワークに関すること
  • データベースに関すること
  • 組込みシステム開発に関すること
  • 情報システム開発に関すること
  • プログラミングに関すること
  • 情報セキュリティに関すること
  • システム監査に関すること

から出題される11問のうち5問を選択します。(情報セキュリティは必須)

午前午後いずれも100点満点中60点以上得点することで合格となります。くわしくはシラバスを参照してください。

受験料・日程・方式

  • 受験料:5700円7500円(令和3年度秋期試験より値上げ)
  • 日程:4月、10月の年2回
  • 方式:マークシート・筆記方式

一般的な受験方式で年に2回開催されます。

申込は2月ごろと8月ごろなので注意!

5.勉強法

出題内容も難易度も異なりますが、勉強方法は大差ありません。

基本的にはテキストでざっくり内容を理解した後、過去問をどんどん回しましょう。

テキストのおすすめはキタミ式イラストIT塾(基本情報版応用情報版)です。両方の試験勉強で使いましたがイラストも豊富でとてもわかりやすいです。

キャラが会話する形式なので飽きずに読みすすめられるのは割とモチベの面で大事な気がします。

文字が多いほうが集中できる人は他のテキストのほうがいいかもしれません。あと割と分厚い本なのでネットで買うとポストのサイズによってはねじこまれます。僕は計2回破壊されて届きました。悲しい。

ざっくり2周くらい目を通したら実際の問題演習に移りましょう。どちらも午前試験は過去問から出題されることも多いため、基本情報技術者試験ドットコム応用情報技術者試験ドットコムの過去問道場を回すだけでも十分だと思います。

午後試験が不安な人、特に記述式がある応用情報では追加で紙の過去問を買うのもありかと思います。僕も応用情報のみ紙の過去問を買いました。

内容は大学の情報系科目と類似しています。そのため勉強期間は普通に授業を受けている2~4回生の情報系大学生なら1~2か月もあれば十分かと思いますが、こればっかりは今の知識量に個人差があるので何とも言えません。非情報系の友人は結構頑張っていたので、一からの挑戦ならそれなりに準備が必要かと思います。いずれにせよ取り組むのが早いに越したことはないです。

6.どっちがおすすめ?そもそも取る意味は?

よく聞かれることとして「基本情報とりたいけど役にたつの?」「興味あるけど基本と応用どっち取ったらいい?」などがあるので、それらを踏まえて感想を書こうと思います。

まず役に立つかですが、あるに越したことはないが単体で武器になるほどでは決してない、というイメージです。情報系学生はそれなりに勉強してきたことの証明に、非情報系学生は情報学を学ぶとっかかりにはなると思うので、そういった勉強や試験自体に興味関心があるならとってみて損はないと思います。

あまり打算的になっても少なくとも学生のうちにリターンは多くないです。集合時間が早いので朝ちゃんと起きられる証明にはなる、とはネタで言われています。社会に出てからの部分はわからないので言及できません。

次におすすめですが、個人的には応用情報かと思います。難易度に関して両者の間にそれほど大きな差を感じなかったのが一番の理由です。というか応用情報がややマネジメント側を想定しているせいか、アルゴリズムに詳しくなく暗記で乗り切りたい人にとっては応用情報のほうが楽な場合まであると思います。基本情報はアルゴリズムを避けて通れませんが応用情報は勉強さえすれば問題選択次第で好きにできます。

そういった状況を踏まえると、よりレベルの高い応用情報のほうが良いかと考えられます。

ただしそうは言っても合格率や合格者のデータなどを見る限り多少の難易度差は存在するので、一段飛ばしで合格できるか不安な人、特に1~2回生や非情報系の人は順番に基本情報から取得していくのもありかと思います。(厳密には基本情報の時点でITパスポート試験を一段飛ばしているのでいきなり応用情報は二段飛ばしです)

7.まとめ

いろいろ書きましたが少なくとも勉強する動機付けにはなりますし、合格できると嬉しいです。

興味があればがんばろう!

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