雑談
Kindle Unlimited本紹介
公開日:
2020/09/01
Kindle  Unlimited本紹介

はじめに

Kindle Unlimited で読んだ本の紹介というかレビューというか、そんな感じのことをします。

Kindle Unlimitedというのは、月額980円でAmazonで販売されている一部の本が読み放題になるというサービスのことです。新書から漫画、ラノベ、雑誌までいろいろなものが対象になっています。

紹介する本に統一感は全くないので、読んだ順に紹介しています。そこはご注意ください。

本の紹介

多動力

幻冬舎から出されている堀江貴文さんの本の一つ。いわゆるノウハウ本です。

タイトルにもなっている「多動力」というのは、いくつもの異なることを同時にこなす能力のことを表した造語です。この多動力がこれからの時代に必要だとこの本には書かれています。

まず、一つのことに1万時間取り組めば誰でも「100人に1人」の人材にはなれる。1万時間というのは、1日6時間やったと考えて5年。5年間一つの仕事を集中してやれば、その分野に長けた人材になれる。  ここで軸足を変えて別の分野に1万時間取り組めば何が起きるか。 「100人に1人」×「100人に1人」の掛け算により、「1万人に1人」の人材になれる。これだけでも貴重な人材だ。

こんな感じのことが書いてあるんですが、この考え方いいな、と感じました。

僕はいろんなことに興味を持ちまくって落ち着きがない人間なので、このやり方は向いてるかもしれないと思いました。とにかくチャレンジして、馬鹿みたいに熱中して、そして飽きて次へ行く。バランスなんか考えずに偏っていいという考えは、学校で習うようなものとは違って面白そうな感じがします。

「飽きる」ことは何もネガティブなことではない。 飽きるというのは、慣れて、余裕が出たということだ。 大事なのは、飽きたらすぐに捨てることだ。

それとこれも。すぐ飽きてしまうのを何とかしたいなと考えていたので、飽きることが成長だという考え方は面白いなと思いました。

ほかにも色々ためになるというか、ハッとさせられることが書いてあるので読んでみてください。

多動力


モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体新書

この本は「乾けない世代」と本文中で称されている世代のモチベーションについて書かれた本です。

「乾けない世代」というのは、ちょうど私たちの世代のことで、すでにある程度欲求が満たされており、何かが欲しいとか何かを達成したいだとかいった渇望のないあるいは薄い世代のことです。別に何かをしなくても、自分の周りにあるもので大体満たされている。だからこそ乾けない、というわけです。

別にこのことが問題なのではなくて、「乾いている世代」によって作られた変わっていない社会に「乾けない世代」が放り込まれることが問題なんですね。戦う理由とそのやり方がそもそも違うわけです。

そしてこの「乾けない世代」こそが次の時代・産業を作る、というようなことがこの本で述べられています。

これからは「他人が見れば非効率かもしれないけれど、私はどうしてもこれをやりたい」という、偏愛ともいえる嗜好性を、個人がどれだけ大事に、それをビジネスに変えていけるかが資本になっていくのです    そして、「偏愛」を突き詰めることは、まさに「乾けない世代」の得意分野なのです。

とまあ、技術をもった変態は最強!ということですね(論理飛躍)。

ランダムの皆さんには朗報ですね!(風評被害)

自分の強み、すなわち「好き」を探す方法やその強みを生かしあえるチームの作り方などについても書かれているので、気になった人は読んでみてください。

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体新書


鈍感な世界に生きる敏感な人たち

HSPについて書かれた本です。

HSP(Highly Sensitive Person)は直訳すれば「とても敏感な人」です。世の中のおよそ5人に一人がHSPだといわれているそうです。

**本の最初のほうにあるHSPチェックをすると自分に当てはまりすぎてて驚きました。**本の内容についても共感できるところが多くて、こんなに研究されているんだなあと思いました。

気にしていたというわけではないのですが、自分と同じような人が一定数いる、といのは思った以上に安心感を与えてくれました。確かに苦手なことはあるけど、優れている部分もある、と知れたのはよかったです。

こういう人もいる、ということを知っておくことはいろいろな人とコミュニケーションを取る上でで重要なことだと思うので是非読んでみてください。

鈍感な世界に生きる敏感な人たち


最強の教養 不確実性超入門

人間の心理的な反応と世の中を取り巻く事象の現実とのズレについて書かれた本。人を惑わせる「ランダム性」や「フィードバック」についてや、どうして人間はこうも同じ失敗を繰り返すのかについて、そしてそれらの性質を踏まえた上でどうすれば良いのかについて説明されています。

たとえ、現実がもっと単純で複雑なメカニズムによって成り立っていたとしても、人は単純明快な因果関係に置き換えてモノゴトを捉える。このバイアスは、「たとえ厳密にいえば正しくないとしても、概ね正しい判断」を瞬間的に下せるように培われてきたものだと考えられている。

不確実性に対処するには、太古の自然を生き抜くのに役立った我々の能力は、役に立たないどころか、むしろ障害となってしまうことも多いのだ。

読んでいて思ったのですが、生存競争を勝ち抜くために身に着けた予測・判断能力が今度は自分の首を絞めるというのはなんだかなあという感じでした。同時になるほどなあとも思いました。

どうしてみんながガチャでいい結果を出しているのに自分は神引きができないんだと嘆く人や、FXで有り金を全部溶かした顔になりたくない人におすすめです。

最強の教養 不確実性超入門


夢をかなえるゾウ3

シリーズ物の3巻です。1,2巻もあって私は以前に読んだことがありますが巻ごとに主人公が違うので1巻から読まないといけないということはないです。

このシリーズは、現状に不満を抱いているけれど変われない・変わらない主人公のもとにガネーシャという(なぜか関西弁の)神様が現れて助言をしてくれるという話です。要するに物語形式の自己啓発本ですね。書いてあることは割と普遍的なものではありますが,普通に読み物としても面白いと思うので読んで損はないです。

1,2巻もKindle Unlimitedに登録されているので、1巻から読みたいという人も安心です。

夢をかなえるゾウ3


プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版 CLIP STUDIO PAINT PRO/EX 対応

REM(部誌)の表紙を描く際に参考にしました。**厚塗りとか水彩とかアニメ塗りとかブラシ塗りとかいろんな塗り方が載ってます。**REMの表紙はブラシ塗りを参考にしました。実際のイラストがこれです。

私が慣れていないのもあると思うのですが、めちゃくちゃ時間かかりました。

下書きも含めて多分50時間ぐらいですかね......。まあ楽しかったからいいです。

話が脱線しましたね。

塗る色がRGB値で示されていたり、どのツール使うかが書いてあったりしますが,めちゃくちゃ細かく説明してくれるわけではないです(まあそんなことしたらページ数がエグイことになるのでしかたないですが)。

あと線画についての解説はありません。線画のデータはダウンロードできるらしいので、そこに塗り絵をして練習してね、というタイプの教本です。

個人的にはAmazonのレビューで星4ぐらいです。**細かいところまで知りたい場合は適当に動画探すのが一番だと思います。実際に描いているところを見るのが一番感覚としてわかりやすいです。**ただし神絵師は神絵師なので動画でもわからないところはわかりません。ちなみにタイトル通り本の中で使われているのはCLIP STUDIO PAINT PRO/EXです。

プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版 CLIP STUDIO PAINT PRO/EX 対応


WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ

タイトルを直訳すると「私たちは孤独だが、一人ぼっちではない」という感じです。内容はタイトルの通りで、どうすればnot aloneになれるのかをコミュニティについて考察しながら探るといったものになっています。

時代によるコミュニティの変遷の話から始まり、インターネットによって世界はどう変化したか、そしてどのようなコミュニティが必要なのかについて書かれています。

情報が爆発している時代に、繊細なニュアンスを伝えられる相手がいることは、すごく大きな価値だ。アナログな社会では、深さを測ることができなかった。だから、出版物は部数のような数字だけが指標となった。でも、今はネットにとって、深いファンとつながれる。深くつながっているファンの価値は想像以上に大きい。

この文章がすごく今の状況を表していると思います。創作活動をしていると、もしくは見ているとこれは本当にそうだと感じます。評価の軸が増えてきている、多様な価値の種類が見えるようになってきているのだと思います。

話は少しそれますが、Vtuberってまさにこの深いファンとつながっている環境を作り出せていると思うんですよね。

それと巻末には筆者おすすめの本が載っています。後述の『インターネット的』、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』はそこに載っていた本です。こういう風に本を紹介するのって、筆者のことを知るのにすごくいい方法だと思います。自分の好きなもので自分を語るのがやっぱり一番信用とか信頼に関わってくるのだと思いました。

WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ


インターネット的

『ほぼ日刊イトイ新聞』を立ち上げた糸井重里さんの著書です。糸井さんのインターネットについての考えが書かれています。この本を読んで思ったのは、インターネットは何かを始めるのにすごく有用な場所である、ということです。ぼくが『小説家になろう』というサイトを利用していて思ったことが書かれていて、まさにこれだ! と思いました。

文章がヘタなのに面白い、ということが成り立つのがネット社会なんです。チョーでも何でも、その書き手が楽しくイキイキとした生活をしていれば、書いたものは面白い。逆に文章に自信のある人が書いたものでも、イキイキと生きていない人の文章は、つまらないんです。

下手でも面白いものがある。そこまでうまくなくても魅力的なものがある、ということです。逆にその人がつまらなさそうにしているものは面白くない。インターネットはそういったものであふれかえっています。こういった発芽していない種のようなものが私は好きです。

この本がすごいのは、書かれた時期です。なんと2001年に出版されています。それが10年後になって評価されたということから、いかに気付くのが早かったかがわかります。そして再評価されたということは今でも役に立つということです。

この本はあくまで「思うこと」であって、カッチリとした実用書、という感じではないのですが、なるほどど思わせられるところがたくさんあります。面白いので読んでください(直球)。

インターネット的


フォトバッシュ入門

「フォトバッシュ」という技法を使って絵を描くための本です。これも使用ソフトはCLIP STUDIO PAINT PROです。最初のほうにソフトの機能の説明がされているのが結構ありがたいです。

フォトバッシュというのは写真をソフトで読み込んで切り貼りし、そこに書き込むことで一つのイラストに仕上げる手法です。単に切り貼りするだけじゃなくて書き込みをするのがコラージュとは異なる点です。イラストを描く際の土台として写真を利用するわけです。また、写真をテクスチャ素材にして岩の表面の凹凸などを表現したりすることもできます。

フォトバッシュは背景イラストやコンセプトアートを描くときによく使われます。手間を減らしつつ、現実感と迫力のあるイラストを描くことができるため、相性が良いようです。こういったジャンルのイラストを描きたい場合はこの本を参考にするとよいと思います。

フォトバッシュ入門


お金2.0 新しい経済のルールと生き方

この本は、経済のかたちとして今主流である資本主義経済と、それとは別の新しい経済のことについて書かれた本です。

私が特におもしろいな、と思ったのは、「価値主義」という考え方と「複数の経済システムは並存しうる」というところです。

まず価値主義についてですが、価値主義における「価値」は、有用性としての価値(資本主義における価値)だけでなく、人間の内面的な価値や、社会全体の持続性を高めるような価値についてもすべて価値として取り扱う仕組みです。要は「お金にはならないけど大切なもの」も価値として見るということです。こういった価値は目には見えないものですが,テクノロジーの活用によって可視化・数値化することが可能です。(たとえばSNSにおける「いいね」とか)

数値化することができればそれを価値とした新しい経済を作ることが可能になります。このような内面的な価値を軸にした経済の例として評価経済や信用経済というものがあるようです。

こんな感じで、ある価値を軸にした経済がどんどん作られていく時代が来るというわけです。**そして何より「自分が何を価値とした経済の中で生きていくのか」を選べる時代が来る **、ということです。お金が絶対的な価値でなくなって、何で評価されるのかを選べるようになるわけですね。

様々な視点で「自分の価値」を見つめなおし、そして高めていく。そういったことが求められる世の中になれば、きっともっと面白い世界になるだろうと思います。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方

おわりに

どうでしたでしょうか?

いい本だと感じる本って、「自分の中に確かにあるんだけど言語化されていない感覚的に知っていることを文章化してくれている本」なんですよね。

読んだ本の紹介を書いてみて思ったのは、**読むだけでなく書いたり人に説明したり、とにかくアウトプットしなければ、本を読んで得た知識は自分の中ではまだあやふやな知識でしかないということです。**まあ当たり前といえば当たり前ですが。読んでいるときは、本なので当然わかりやすいように情報が並べられていて、その文脈に沿って考えられているためわかった気になるのですが、いざ得た知識を自分でまとめようとするとこれがうまくいかない。特に最初の一文。

『多動力』、『モチベーション革命』、『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』、『インターネット的』、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』の5冊の根幹は割と似ていると思います。アプローチというか視点が違うのだけど多分同じものを見ている、という感じです。どれか読んでみて面白いと思ったら他も読んでみるといいと思います。

なんか私ランダムとは関係ないことしかブログに書いていない気がします。まあでも上の5冊はランダム部員にとって役に立つ本ではあると思うので多分セーフです。

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