新歓ブログリレー2020
物語を編むということ
公開日:
2020/03/29
物語を編むということ

物語が好きなあなたへ

拝啓
 春風が心地よく感じられる季節になってきました。いかがお過ごしでしょうか?

さて、この度は新歓ブログリレーということで、この記事は、私も何かを書こう、となった時、何も内容が思いつかず、苦し紛れに書いたものとなります。つたないものではありますが、目を通していただければ幸いです。題して、物語を作ろう!

物語を作るとはどういうことでしょうか?寺田寅彦、という方が随筆「浅草紙」の中で、一枚の浅草紙について思索を巡らせるうちにこう述べています

あらゆる方面から来る材料が一つの釜で混ぜられ、こなされて、それからまた新しい一つのものが生れるという過程は、人間の精神界の製作品にもそれに類似した過程のある事を聯想させない訳にはゆかなかった。

浅草紙、とは古紙やぼろきれなどを漉き返して作る紙のことです。ちょっと細かく言うと、材料を細かくちぎって煮て冷やして、水分を絞ったものを洗って、残った繊維分を板の上で叩く。そうして分解したものを再度水に溶かして漉き上げて作るものです。そんな安価で雑な作り方なので、元の古紙の字や絵、模様、漉き上げるときに使った簾の跡なんかが透かすと見えたんですね。
 その一枚の浅草紙の中にあるたくさんのいろいろな素材――それは広告の散らし紙であったり新聞紙の一部であったりと雑多な――がよくこなされている様を見ながらふと上記のような考えに至るのです。
 寺田寅彦の思索は以下のように続きます。

そのような聯想から私はふとエマーソンが『シェークスピア論』の冒頭に書いてある言葉を思いだした。

価値のある独創(オリジナリティ)は他人に似ないという事ではない。
最大の天才は最も負債の多い人である。

こんな意味の言詞が思い出された。
(中略)
どんな偉大な作家の傑作でも――むしろそういう人の作ほど豊富な文献上の材料が混入しているのは当然な事であった。
(中略)
要は資料がどれだけよくこなされているか、不浄なものがどれだけ洗われているかにあった。

いろいろなものが混ざり合い、こなされてできた浅草紙、その在り方が作品作りの根幹と近しいと感じたわけですね。
 作品とは、今までに見たこと、聞いたこと、はたまた見た他の人の作品、読んだ物語、を自分なりの表現に昇華した、こなした浅草紙なのだ、と。
 物語を読み、自分もまた物語を空想する。
 それは自分自身の物語であるようで、実はどこかで見たものの要素を集め、溶いたものなのです。
 オリジナリティとは、いかにその寄せ集めが寄せ集めであるかと悟られないようにする行動の中にあるのでしょう。
 まるで、浅草紙をきれいに漉いて一枚のきれいな紙にするように。
 だから原初の物語は価値があるわけですね。寄せ集める素材が、自分の見たもの、聞いたものだけだから。

さて、最初の話に戻りましょう。
 物語を作ってみましょう!これは何かのパクリなのではないか、これはあの作品でやってたな、なんてことを考える必要はありません。そもそも物語というものがそういうものなのです。確かにパクリはよくないことでしょう、ネタかぶりは好ましいことではないでしょう。しかし、大切なのは自分がそのネタをどう扱うかです。そこにオリジナリティが生まれます。オリジナリティとはあなただけの技術です。それは教えてもらうことでもなければ調べてわかることでもありません。自分で見出すしかないのです。そして見出すためには書かねばなりません作らねばなりません。最初は拙いものでしょう、もしかしたらパクリにすらなれないかもしれません。ですがそういうものです。いわば自分を見つけ出す作業なのですから。
 まずは何かを作ってみませんか?駄作であろうと、満足のいく仕上がりにならなかろうと、自分の作った作品の中には自分がいるものです。自分にとって面白いものを共有したいという感情であったでしょうか、何か伝えたいメッセージがあったでしょうか。それを、自分を探してみませんか。

最初に物語といってしまいましたが、これは物語だけでなく、いろいろな作品に、表現に共通することだと思います。
 表現をしようと思ったということは、心に響いたということは、そこに自分の根幹があるのでしょう。
   ほらあなたも、何か自分なりの表現をしてみませんか?

偉そうなことを言いましたが実は私もやりたいことをうまく作品に落とし込めていない人間であります。
 頑張りまーす……

最後になりましたが、こんな長文を、ここまで読んでいただけたことに感謝します。
 あなたが幸福な日々を過ごせますように。

敬具

令和2年3月29日
マルクス

Wolf RPGエディター

さて、私はWolf RPGエディター(通称ウディタ)というものを使ってゲームを作っています!
 画像は前の白鷺祭という文化祭で作った作品です!
 がんばりました
 ウディタはRPGツクールの自由度を上げた版?みたいなやつで、RPGを作ることができます!それ以外も頑張ればできます!
 RPGツクール知らなかったらごめんなさいね!
 なんかこう、こんな感じのを使って色塗り感覚でマップを作って、主人公とか敵のステータスを入力したり、レベルが上がる条件を決めたり、いろいろなデータを自由に組み、物語をのせてRPGを作るソフトです!
 すみません説明苦手です!
 なにぶん自由に作ることができるので自由すぎて作ってるときは大変ですが、大変な分もあってかできた時、自分の作ったデータと物語がのった作品が形になっている感動はひとしおですよ!
 キミもウディタ、触ってみよう!そしてできたら物語を何か作ってみよう!
 待ってるぜ!

最後に

初っ端から長文から入り、使っているソフトの説明もド下手な私の文章をここまで読んで下さり、ありがとうございます!感謝の気持ちでいっぱいです。
 ランダムは楽しいところですよ。
 見に来てくださいね!

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